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指定可燃物とは。品名と数量、貯蔵・取扱いの基準の考え方

指定可燃物とは。品名と数量、貯蔵・取扱いの基準の考え方

倉庫や工場、店舗のバックヤードに紙や木材、プラスチック製品を多く置いている場合、消防法の上ではどう扱われるのでしょうか。ガソリンのような危険物とは別に、指定可燃物という区分があり、品名ごとに数量が決まっています。品名にあたる物品を、決められた数量以上置いているかどうかで、指定可燃物に当たるかが分かれます。この記事を読むと、品名と数量、数量以上かどうかの見方、貯蔵・取扱いの基準の考え方について知ることができます。

目次

1. 指定可燃物とは

指定可燃物とは、法律が「わら製品、木毛その他の物品で火災が発生した場合にその拡大が速やかであり、又は消火の活動が著しく困難となるものとして政令で定めるもの」としている物品です(消防法第9条の4)。実際にどの物品が当たるかは、政令で決まります。

その政令が、危険物の規制に関する政令(危政令)です。「別表第四の品名欄に掲げる物品で、同表の数量欄に定める数量以上のもの」を指定可燃物とすると定めています。つまり、別表第四の品名にあたる物品で、かつ、数量欄の数量以上であることが、指定可燃物の条件です(危険物の規制に関する政令第1条の12)。

倉庫に置かれた段ボール箱とパレット

2. 品名と数量

別表第四の品名は11あります。数量は、品名ごとに、キログラムまたは立方メートルで決まっています(危険物の規制に関する政令別表第四)。

品名 数量
綿花類 200キログラム
木毛及びかんなくず 400キログラム
ぼろ及び紙くず 1,000キログラム
糸類 1,000キログラム
わら類 1,000キログラム
再生資源燃料 1,000キログラム
可燃性固体類 3,000キログラム
石炭・木炭類 10,000キログラム
可燃性液体類 2立方メートル
木材加工品及び木くず 10立方メートル
合成樹脂類(発泡させたもの) 20立方メートル
合成樹脂類(その他のもの) 3,000キログラム

品名によって、重さで見るもの(キログラム)と、かさで見るもの(立方メートル)があります。木材加工品及び木くず、可燃性液体類、発泡させた合成樹脂類は立方メートルです。

数量の見方(仮の数値)

ぼろ及び紙くずの数量欄は、1,000キログラムです。定義にあたる紙くずを1,200キログラム保管していれば、数量以上なので指定可燃物です。800キログラムなら、数量に満たないため、危政令第1条の12の指定可燃物にはあたりません(危険物の規制に関する政令第1条の12)。

3. 品名の意味

品名には、日常の言い方と違うものがあります。別表第四の備考は、次のように定めています(危険物の規制に関する政令別表第四備考)。

  • 綿花類: 不燃性又は難燃性でない綿状又はトップ状の繊維及び麻糸原料。
  • ぼろ及び紙くず: 不燃性又は難燃性でないもの。動植物油がしみ込んでいる布又は紙及びこれらの製品を含みます。
  • 糸類: 不燃性又は難燃性でない糸(糸くずを含む)及び繭。
  • わら類: 乾燥わら、乾燥藺(い)及びこれらの製品並びに干し草。
  • 再生資源燃料: 資源の有効な利用の促進に関する法律第2条第4項に規定する再生資源を原材料とする燃料。
  • 石炭・木炭類: コークス、豆炭、練炭、石油コークス、活性炭及びこれらに類するものなどを含みます。
  • 合成樹脂類: 不燃性又は難燃性でない固体の合成樹脂製品、合成樹脂半製品、原料合成樹脂及び合成樹脂くず。不燃性又は難燃性でないゴム製品、ゴム半製品、原料ゴム及びゴムくずを含みます。合成樹脂の繊維、布、紙及び糸並びにこれらのぼろ及びくずは除かれます。

可燃性固体類は、引火点や燃焼熱量などの条件で区分され、可燃性液体類は、引火点が250度以上の引火性液体の性状を有する物品(20度で液状のもの)なども含みます。どちらも定義が長いため、全文は別表第四の備考で確認してください。

作業場に置かれた木材と樹脂製品

4. 数量以上かどうかを見るときの考え方

数量を見る単位は品名ごとに違うため、保管している物の量を、その品名の単位(キログラムまたは立方メートル)で数えることになります。合成樹脂類は、発泡させたものとその他のもので数量が異なります(危険物の規制に関する政令別表第四)。

また、条例の対象は、法律の文言では「指定可燃物その他指定可燃物に類する物品」です。別表第四の数量に満たない場合でも、条例で定められる場合があります(消防法第9条の4)。

5. 貯蔵・取扱いの基準は、市町村条例で定める

指定可燃物を貯蔵し、取り扱うときの技術上の基準は、市町村条例で定めると法律が決めています。場所の位置、構造及び設備の技術上の基準も、市町村条例で定めます。ただし、消防用設備等の技術上の基準(消防法第17条第1項)は、この条例の対象から除かれています(消防法第9条の4)。

そのため、基準の中身や、届出が必要かどうか、いつ、どの様式で出すかは、市町村の条例で確認する必要があります。不明な場合は、管轄の消防本部に確認してください。

6. 指定可燃物と消火器

消防法施行令は、前三号に掲げるもののほか、別表第一に掲げる建築物その他の工作物で、指定可燃物を貯蔵し、または取り扱うものに、消火器を設置すると定めています。この定めに、面積による区切りはありません(消防法施行令第10条第1項第4号)。小さな倉庫や作業場でも、数量以上の指定可燃物を保管していれば、消火器の対象です。

何本置くか、どこに置くかは、消火器は何本必要か。能力単位の計算、歩行距離、追加の基準をやさしく解説で説明しています。少量危険物(指定数量の5分の1以上で、指定数量未満のもの)も、同じ号で対象になっています。

倉庫の壁際に設置された消火器

7. まとめ

覚えておきたいポイント

・指定可燃物は、別表第四の品名にあたる物品で、数量欄の数量以上のものです。

・品名は11あり、数量はキログラムまたは立方メートルで品名ごとに決まっています。

・木材加工品及び木くず、可燃性液体類、発泡させた合成樹脂類は、立方メートルで数えます。

・貯蔵・取扱いの技術上の基準は、市町村条例で定められます。

・数量以上の指定可燃物を貯蔵し、または取り扱う建築物その他の工作物は、面積に関係なく消火器の対象です。

・不明な場合は、管轄の消防本部に確認してください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の建物や店舗への適用を保証するものではありません。実際の取り扱いは、管轄の消防本部に確認してください。

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